最近、「心理学を使った交渉術」といった方面の本が増えているせいか、
飛び込み営業などで、そういうテクニックをかじったような手法を使う人が、以前にも増して多くなったような気がします。
○ダブルバインド・・・選択肢を作って相手の判断を制限する
例)「何か興味のある物はありますか?」ではなく、第一声から「○○と○○、貴方ならどちらが好きですか?」
→あなたの会社とお付き合いするかどうかというところからゆっくり考えたいです。
○ソクラテス・ストラテジー・・・相手の方に意思表示をさせる
例)「新しい○○はいかがですか?」ではなく、「○○方面にはあまり力を入れていませんか?」
→そういう言い方をされると「そんなことはない」と言いそうになります。
○フット イン ザ ドア・・・小さな要求からだんだん大きく
→「このくらいなら良いか」という判断、実は本当に必要なものだったのか?と、帰った後で後悔しそうです。
○ドア イン ザ フェイス・・・まず大きくふっかけて(わざと)断られ、次に断った申し訳なさを利用して小さな(実は本命の)要求を通してもらう。
→あまりにもあからさまな場合、「種を知っているマジック」に対して申し訳ないという気持ちは生まれません。
他にもまだまだ色々あります、というか、色々仕掛けてこられます。
これらを全否定するつもりはありませんが、
テクニックを駆使して自分が売りたいものを相手に買わせること「だけ」を考えているのは相手の気持ちを「操る」営業ですね。
本当に忘れてはいけないのは相手が望むものを提供しようという心、つまり相手の気持ちを「汲み取る」営業かと思います。
この違いが、後になって「要らないものを買わされた」と「良い買い物をした」の違いになるのでしょうね。
「相手の気持ちになる」という、当たり前のことを大切にして下さっているところは、自然と長いお付き合いとなっていきます。