今年の一文字が「密」に決まったようですが、納得できるチョイスだと思います。
「この一文字が選ばれた年はいつ?」という逆引きの年号クイズを出されたなら、間違いなく令和2年を思い浮かべます。
その上で、敢えて自分の思い浮かべる他の一文字をいくつか探してみました。
コロナ関係では、
「延」・・・ウィルスが蔓「延」し、五輪はもちろん自分たちの企画した各種イベントも「延」期。
「離」・・・ソーシャルディスタンスやリモート会議など、距離を置く必要に迫られた年。
等が思い浮かびますが、
世相を考えずに自分だけの一年を振り返るなら
私の一文字は「観」です。
客観視の大切さ・・・様々な情報が飛び交い、また、それぞれの立場と正義が声高に議論される時世、私情を挟まず感情に流されず様々なフィルターを取り除き、大きな視点かつ穏やかに物事の本質を「観」ることの必要性を感じる年でした。
声が大きいことが正しいことにはならない。
同様に、小さいことも正しい理由にはならない。
大勢が言っているから正しいということにはならない。
同様に、少数派だからということが正しい理由にもならない。
「どちらかが100でどちらかが0」になるような正しさが全てに当てはまるとは限らない。
観ることの大切さを実感する年となりました。
また、例年以上に、阿字観、月輪観などの瞑想法を当山で体験して頂く機会が多い年でもありました。
そして、令和2年は子年。子年の本尊様は千手「観」音さまです。
千手観音様は千手だけでなく十一面で千眼を以て私たちの世界を観てくださっています。
皆さんの今年の一文字は何でしょうか?