「死後の世界はありますか?」という質問をする人が、本当に聞きたいことは、何でしょう?
その問いかけに、
「ありますよ。今いるこの世界だって、あなたの死後も続いていくという意味では、死後の世界の一つです。」
という答えでは納得しないでしょうね(笑)
例え、自分の知らない死後の世界がいくつあったとしても、「どれもあなたの行き先ではない」と言われたら、きっと興味が持てないと思います。
そういう方が本当に知りたいのは、「死んだ後も、どこかに自分が存在するのかどうか」ということではないでしょうか。
一つだけ言えることは、誰が死んでも時は流れていき、「死後の世界」があろうがなかろうが、「死後の時間」というものは、間違いなく刻まれていくということ。
たとえ答は出なくても、その時間に自分という存在がどうなっているのかを考えることが、「私たちはどこへ行くのか」に向き合うことに繋がります。
自分の過去だけを整え、生きた証をなんとか形にして残そうとするのではなく、これからの「死後の時間」にまで真剣に向き合い、この世界やこの世界に遺していくものたち、そして自分の進む先に対して覚悟を持つことが、今回のこの「いのち」の終活なのだと思います。