星と運命

本日は旧暦の大晦日、当山では新暦の2月3日に続き2回目の星供養が行われます。

 

星供養という行事を行っている当山では、星と運命についてのご質問を少なからず受けることがあります。
なかにはかなり厳しいご質問を頂くことも有り、その代表的なご質問は、
「生まれたときに星が決まっているなら運命は変えられないのでは?」というご質問と、
「そもそも星と運命(や運勢)は関係ないのでは?」というご質問の2つです。

まず、「生まれたときに星が決まっているなら運命は変えられないのでは?」についてです。
以前の当ブログの記事でもご紹介しましたように、仏教には、という考え方があります。
因果は、縁によって決まるという考え方です。
同じ種(因)でも、水のやり方、太陽の当たり方、他にも様々な(縁)によって、咲く花や実のなり方(果)は、同じにはならないということです。
ですから、同じ星の下に生まれてきても、日々の積み重ね、信仰心などによって未来は変わるものだといえます。

次に、「そもそも星と運命(や運勢)は関係ないのでは?」についてです。
世の中には占いなど、色々な運命や運勢の関連づけがあります。
血液型占い、西洋の十二星座占い、もちろん占い以外にも色々な関連づけがありますが、それらが「当たっているか当たっていないか」ということはなかなか証明できるものではありません。
ですから、このご質問に関しては、私の「想い」という形でお答えさせていただきます。

私たちは地球という星に存在しています。
地球は太陽の周りを周り、太陽系は銀河系の中を移動し…
宇宙の中で星々は位置を変えながら時を刻んでいきます。
このような宇宙の流れの中、私たちはどこから来てどこへいくのか知らぬまま、この地球に生まれ、また戻っていきます。
しかしながら、同じ時期同じ星々の配置の中で、同じ地球に生を受けることになった「いのち」たちには何かしら特別のつながりがあってもおかしくないと感じています。
そういう意味で星は運命に関わっているといってもいいのではないかと思っています。

そして、星供養をするということは、縁あって生かされているこの「時」を見つめ直すということなのかもしれないと考えています。

オフィシャルサイトでもご紹介しております通り、当山の星供養は真夜中の0時に行われます。
これは、節の変わり目が一番法が効くと言われているからです。
当山では古くより、節分という節目の、更に日の変わり目に頑固にこだわる、時を大切にする法要を行っています。