知っても仏、できても仏

「知らぬが仏」は、「誰かにとって辛いことや腹の立つことが起こっていても、本人が何も知らなければ、心穏やかに過ごしている」という意味のことわざです。 元来、仏様は全てを見渡せる力を持っているので、僧侶としては「知らない仏」がいることは想像できません(笑) 仏さまは、世の中の怒りも苦しみもすべてが分かっ 続きを読む 知っても仏、できても仏

初心の黒衣・如法衣

  平成元年に、本山(仁和寺)で修行をしたときの黒衣と如法衣です。 修行中着ていたので護摩の焼け焦げもあり、かなり使い込んでいるので公の場で用いることはありません。 ただ、年に一度だけ、当時の心に戻るため、除夜の鐘の後の、諸堂参りには着るようにしています。 今年もこちらを着用して新年を迎え 続きを読む 初心の黒衣・如法衣

今年の一文字2016

2016年も残すところあとわずか。 もうすぐ今年の世相を表す一文字が発表されます。 何が選ばれるのかは分かりませんが、人の数だけ1年の過ごし方があり、1年を象徴する文字は人それぞれかと思います。 私の昨年の一文字は「灯」でしたが、 今年は 「過」です。 節目の大台に乗ったせいもあるのでしょうか、今年 続きを読む 今年の一文字2016

死後の時間

「死後の世界はありますか?」という質問をする人が、本当に聞きたいことは、何でしょう? その問いかけに、 「ありますよ。今いるこの世界だって、あなたの死後も続いていくという意味では、死後の世界の一つです。」 という答えでは納得しないでしょうね(笑) 例え、自分の知らない死後の世界がいくつあったとしても 続きを読む 死後の時間

-始まり-

人は、恥ずかしさを隠すため、小さな嘘をつく その嘘がばれそうになると、もっと大きな嘘を重ねて自分を護る 何度も重ねた嘘はいつか綻(ほころ)び、いつか全てが明るみに出る その時には、最初に隠したものよりも、遥かに大きな恥ずかしさを味わい 護りたかったもの全てを失う そして思う こんなことになるくらいな 続きを読む -始まり-

政治と宗教のアプローチ

2005年、当ブログを始めた頃に選挙について書いたのを思い出しました。 投票日(2005年9月12日) オボウサンになることを出家、出世間と呼びます。 確かに、昔、その言葉通り、家を離れ、一般社会の枠を離れ、とらわれずに生きていた時代がありました。 守るべき法は、その時代時代に作られた法律ではなく、 続きを読む 政治と宗教のアプローチ

アイデアを形に(3) 携帯用引鏧

「アイデアを形に」の第三弾です。使っている仏具や仏教関連の物に 「こんなものがあれば便利なのに」とか、「もっとこうした方がよいかもしれない」というもの、 今回は法要等で使う「携帯用引鏧(いんきん)」です。 引鏧とは以下のようなもの。 (缶ジュースはサイズの比較用です。) 本来は法要でお堂に向かうオボ 続きを読む アイデアを形に(3) 携帯用引鏧

アイデアを形に(2) 金襴椅子カバー

「アイデアを形に」の第二弾です。 僧侶を続けていると、使っている仏具や仏教関連の物に 「こんなものがあれば便利なのに」とか、「もっとこうした方がよいかもしれない」というものが少なからずあります。 そんな中で思いついたもの。今回は法要等で使う「金襴椅子カバー」です。 大きな法要や葬儀で、法要の中心とな 続きを読む アイデアを形に(2) 金襴椅子カバー

星と運命

本日は旧暦の大晦日、当山では新暦の2月3日に続き2回目の星供養が行われます。   星供養という行事を行っている当山では、星と運命についてのご質問を少なからず受けることがあります。 なかにはかなり厳しいご質問を頂くことも有り、その代表的なご質問は、 「生まれたときに星が決まっているなら運命は 続きを読む 星と運命

アイデアを形に(1) 繰り出し台座

関係のない方には全く興味がない話かもしれませんが… 僧侶を続けていると、使っている仏具や仏教関連の物に 「こんなものがあれば便利なのに」とか、「もっとこうした方がよいかもしれない」というものが少なからずあります。 このようなことを考えているうちに思い立って試作したものや、物作りをしている 続きを読む アイデアを形に(1) 繰り出し台座