八代目団十郞の灯籠

江戸末期に奉納された、七代目市川團十郎である市川海老蔵と、その息子である八代目団十郎をはじめとする7名の名前が彫られている一対の灯籠が護摩殿前に安置されています。

灯籠の全景。左右共に同じ文字が彫られています。

上段→「奉納」
中段→「子孫蕃育祈」・・・子孫が繁栄するようにの意。
下段には海老蔵(七代目市川團十郎)とその息子7人の名前が。

(右から)
七代目 海老蔵
伜 八代目
団十郎(長男)
重兵栄(二男)
高麗蔵(三男)
猿 蔵(四男)
幸 蔵(六男)
赤 乎(七男)
権之助(五男)

建立年月日は記されていません。
このことについての考察「箸蔵寺の団十郎の灯籠の謎」はこちら

①~③市川家の定紋である三枡紋がいくつも入っています。

④火袋(火を灯す部位)の枠も三重になっており、
これも三枡紋をかたどっているのでしょうか。

さらには三段になった四角い土台も真上から見ると三枡紋に見えるところに
奉納者七代目団十郞の遊び心が感じられます。

側面の牡丹の模様も市川家ゆかりであることを表しています。