箸蔵寺本殿の西にミニ四国八十八ヶ所があります。
八十八ヶ所のお砂踏みは全国にありますが、このミニ八十八ヶ所は歴史が古く、江戸時代末頃ではないかと言われており、霊場寺院の名前も現在のものとは異なる名前で彫られているものもあります。
現在の多くの八十八ヶ所のお砂踏みは、八十八の本尊様でなり立っていますが、時には別格霊場ほか番外札所や奥の院の本尊様もお祀りされているところもあります。
しかし、箸蔵寺のミニ八十八ヶ所にはそれだけではない、他にあまり見られない大きな特徴があります。
もうひと方、大切なお方がお祀りされているのです。
それはいったいどなたでしょうか?
ヒントは衛門三郎(えもんさぶろう)伝説です。
四国遍路の発祥といわれる衛門三郎の伝説では、衛門三郎はお大師様を追いかけてお四国を順(時計回り)に20回廻り、それでもお会いできなくて、21回目は逆(反時計回り)に廻ったところ、阿波の国、四国12番、焼山寺の近くの杖杉庵というところでついにお大師様と巡り会えたと言われています。
衛門三郎がお大師様にお会いできた年が閏(うるう)年だと言われていることにより、閏年に逆打ち(お四国を逆に回ること)をすると、何倍も功徳がもらえると言われるようになりました。
ということで、答えは...
衛門三郎が出会ったお大師様です!
はっきりと「衛門三郎」と、「逆囬逢所」の文字が彫られています。
当時の箸蔵寺の住職、なんと粋なことをするのでしょうか。
来年は閏年、本物の四国八十八ヶ所ももちろんですが、箸蔵寺のミニ八十八ヶ所にもお参りを頂き、ぜひ衛門三郎と出会ったお大師様が何処にいらっしゃるか探してみてください。
そして是非お手を会わせて頂きたいと思っております。
箸蔵寺のミニ八十八ヶ所を参拝された方にはミニ八十八ヶ所結願の証(葉書サイズ)を御守り所(納経所)にて授与致します。(授与料200円)
こちらも参拝の記念にどうぞ。
大師堂の背後にあるのは知ってたけど遠くから眺めるだけでした。昭和期のものと勝手に思ってましたが、江戸期のでしたら寺名を全部チェックしてみたくなりました。それに結願証が授けていただけるのなら次回行ったときに参拝させていただきます。
彫られている当時の住職のお名前から江戸最末期から明治初期ではないかと思われます。
ご参拝お待ちしています。