菩提心 何でも質問コーナー 「お涅槃(ねはん)について」
(菩提心第3号 平成11年3月15日発行より)
Q.箸蔵寺では毎年三月十五日に「お涅槃(ねはん)」という行事が行われますが、この「お涅槃」とは何ですか?
A.「涅槃」にはいろいろな意味がありますが、ここでいう涅槃はお釈迦様が亡くなられたことを指し、お釈迦様の命日に行う法要を「お涅槃(又は常楽会(じょうらくえ))」と呼ぶのです。
一方、仏教では檀家のみなさんが集まり、一緒に過去帳を拝む「永代経(えいたいきょう)」という行事があります。この地方では「お涅槃」に併せて「永代経」を行うので、いつしかこの行事を「お涅槃」と呼ぶようになったのです。
この地方のお涅槃では、過去帳を六一年前から読み上げます。大勢の過去者のお名前があるので、同じ地域のお寺(結衆寺院)のお坊さんにも手伝っていただいて、交代で読み上げます。
「お涅槃」の良いところは檀家のみなさんが一堂に会し、家族の枠を越えてお互いの先祖を供養し、またお互いの交流を深めあうことにあると思います。
Q.過去帳は六十一年間読み上げるとおしまいなのですか?
A.六十年を過ぎても過去帳からは戒名が消えることはありません。ですから、お寺に過去帳がある限り過去帳をおまつりして供養をしています。
ただ、先にも述べましたように、家族以外の大勢の人に拝んでもらえる様に「○○家先祖代々供養」という形で新しく過去帳に記帳される方が多いようです。
当サイトの内容は、ご自由にリンク、引用して頂いて結構ですが、著作権を放棄するものではありません。
箸蔵寺による著作物の引用や転載の際は引用・転載元を明記していただきますよう、お願い申し上げます。
ピンバック: 3月の行事予定 | こんぴら奥の院 箸蔵寺